【北方領土 近況】 南千島の玄関《ヤースヌイ空港》、「択捉空港(旧称)」として開港した当時…。
一時は、ロシア語による「新島名」の選定案も出ていた新空港"択捉空港"。とりあえず通りの良い『択捉』を冠しての暫定開港となりました。ロシアの航空当局は将来の「国際空港」格上げを企図していますが、もちろん、それには日本との確執深い領土紛争という、とても大きなハードルを抱えています。
追 補 ( その後 )
開港の翌年、早くも空港名が変更された
「択捉空港」から「ヤースヌイ空港」に、看板が架け替えられた
ヤースヌイ(ясный)はロシア語で、「澄んだ、曇りのない」の意。
ここ数年、「ヴォストーク(東方の)」に変わる形容詞として、ロシア極東域の国家施設/地域名に振られることが多くなっていた。
ま と め 本 文
商業便1号機 着陸の模様 - YouTube
【現地TVニュース】ソ連崩壊後、初めての"新空港"が南千島で運用開始
実は現ロシアが新生スタートして以来、〈初めて新しく作った空港〉。そっちの側面がクローズアップされています。
管制塔にもシンプルに「Итуруп(えとろふ)」
発音は「いとるぅぷ」。原語であるアイヌ語の発音に準じていて、特段ロシアのみならず国際的には「Iturup」と表記されている。
翌年、「ヤースヌイ(ясный)」に変更された。
空港ビル正面には「アエロポルト択捉」と大書
※翌年、「アエロポルト・ヤースヌイ(ясный)」に。
地元の開港式典
どこにある?
北に突き出した大岬の「付け根」──。
標高1,587mの火山、散布山(ちりっぷやま)の山頂から南へ7キロほどの裾野になります。
滑走路は長さ2300m、幅42mが1本。
正面ロータリー
尖閣との明確な違いは…
ロシア政府も「領土問題の存在」は認めていること。
領有権は断固主張するものの、今回の民放各局の国内向け「新空港」報道においても、「日本が領有権を主張し続けている択捉島で」といった表現がみられた。