ボストン美術館の"ジャポニズム"に親しむイベント、猛抗議したアジア系市民の「言い分」
米ボストン美術館所蔵のクロード・モネ作「ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)」をテーマに、来場者が和服(KIMONO)と親しむイベントが、FaceBookで呼びかけた有志などの批判を受け、中止される騒ぎがあった。
原本ニュースは、こちら
Outrage at Boston Museum of Fine Arts—artnet News
騒動は、英BBCのウェブ版にも掲載された。
Boston kimono exhibit in race row - BBC News
"KIMONO企画に怒っている人たち"のFaceBookページ
Stand Against Yellow-Face @ the MFA | Facebook
一部に、中国紙の↓が伝えられているが、「帝国主義を連想させる」という論調は、抗議当事者の間では強くない
これは、あくまで中国紙編集者の"屈曲した(あるいは、脚色した)"伝えかたのようである。
米ボストン美術館の和服体験イベント、「帝国主義」批判で中止—中国紙 (Record China) - Yahoo!ニュース
実際の抗議は、〈レイシズム反対〉という名目になっている
以下、その激憤の想いを要約してみると…
KIMONO=東洋人ではない。
ジャポニズムを礼賛するかのようなイベントは、オリエンタリズム=日本趣味という西洋社会の永き誤解を助長し、黄色い顔を見ればKIMONO、というステレオタイプ化を加速させ、偏見を産む
日本人ではない"アジア人"にとって、無意識に日本の伝統的なイメージと自分を重ねられるコトは、"侮辱"や"不快"に感じる事実を美術館は正しく認識し、適切な対応をとるべきである
正しい、〈全方位で広範なアジア像、アジア文化の豊かさ〉を理解しないで、薄っぺらな興味本意で"和情緒を愛でる"コトは、公の施設で多くのアジア系市民を蔑んでいるのだ、と解かってほしい
日本人がボストンに来て、観光アピールや親睦でやるならナニも抗議しない。
しかしアメリカ人が公共の場で企画すれば、それは"中韓系"アメリカ市民"に対する強烈な民族蔑視である。これを芸術活動の一環?とするような暴挙は許さない。
レイシズムには頑固、強く反対する。